福島・小名浜

老舗ソープ店、津波で営業再開にメド立たず 2011/04/30 20:51

福島・小名浜
東北有数のソープランド街でも知られる福島・小名浜(いわき市)。震災後、復興のかいあって、被災した店舗のほとんどが営業再開にこぎつけた。だが、ソープ街の歴史を支える、ある老舗店はいまも目途がたっていない。この店だけが、津波にのみ込まれたからだ。(震災取材班)
小名浜港から北に3分ほど歩くとソープランド街に入る。3月11日午後2時46分、襲った地震は震度6弱。未体験の大揺れにドレス姿の女性たちが店から飛び出し路上にあふれかえった。
18軒あるソープのなかで、港に一番近い老舗店「和風湯房いとはん」では、責任者が血眼になって女性たちに避難を呼びかけた。その約1時間後と午後8時過ぎの2度、「いとはん」は津波にのみ込まれた。
30年近く同店を切り盛りするオーナーの男性(73)がこう嘆く。
「次の日の朝、店を見に行くと、ウチだけ1階が汚泥とガレキに埋まり、どこから手を付けていいか分からない状態だった。フロントや待合室、5つある浴室が使えなくなり、屋根瓦もかなり落ちた。無事だったのは2階の5部屋と事務所だけ。立ちつくしちゃったよ」
津波の威力はすさまじく、建て替えが必要なほど損傷した。だが、ソープランドは法律で建て替えが禁じられている。改修でしのぐしかない。